超小物鋳物の専門家・マツバラへの転注で低不良を実現

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超小物鋳物の専門家・マツバラへの
転注で低不良を実現

マツバラが最も得意とするのは、手の平に収まるようなサイズの鋳鉄鋳物。1個あたり100kgでも “小物” に分類される鋳物の世界においては、いわば “超小物鋳物” とでも呼ぶべき製品を数多く手掛けています。そんな “超小物鋳物” を含め、鋳造の相談窓口になっているのが、当社の営業部メンバー。今回は、新卒入社から18年に渡り “超小物鋳物” と向き合ってきた営業係 係長・髙橋 里始 (さとし) へのインタビューを元に、マツバラへの転注を決められたお客様の事例についてご紹介します。

現工場がギブアップ…
超小物鋳物の生産引継ぎ事例

「そのお客様は、先輩から引き継いだインテリアメーカーさんで、ご連絡いただいたのは5 ~ 6年ぶりのことでした。内容としては、既存の超小物鋳物の生産スイッチのご相談だったんですが…(髙橋)」

地元の短大を卒業後、製造職として入社した髙橋は、入社2年目で営業職へ抜擢。明るく人懐っこいキャラクターは、異動先となった営業部でも惜しみなく発揮され、先輩や上司の期待を背に係長へと昇進していました。そんな彼が受けたのは、転注のご依頼。現在、その超小物鋳物の鋳造を担っている工場が作成した図面を転用し、マツバラで生産をしてほしいというものでした。

「他社図面での生産はルール違反なので対応いたしかねます、とお伝えしたんですが、現工場ではどうしても解消できない不良が複数生じていたらしいんです。しかも、そこの担当者様から『図面は転用していいから、対応できる鋳造屋を探してほしい』とギブアップを伝えられたらしくて…(髙橋)」

それなら、ウチがやるしかない――超小物鋳物専業の意地を賭けた、髙橋の挑戦が始まりました。

超小物鋳物専用ラインで、
外観不良を解決

自社ライン確立に向け準備を進める中で、髙橋には気になっていることがありました。それは、問題の超小物鋳物について、現工場での不良率が80%を超えているということ。そして、その不良の多くが打痕や鋳肌の荒れなど、外観に関するものということでした。

「10個作っても、1個か2個しか合格品が出ない。しかも外観上の問題ということであれば、ラインの構造そのものが合っていないのかなと感じました。製品サイズに対して、コンベアのエプロンの幅なんかが広すぎるとそうなるかなと、製造時代の経験から推測できたんです。ウチの営業部って製造部門経験者しか配属されないんですけど、それってこういう気づきが求められるからだと思うんですよね(髙橋)」

実際に、“超小物” サイズに対応したマツバラのラインでの鋳造を始めると、髙橋の見立て通り不良率は激減し、1 ~ 2%に収まるようになりました。安定生産が可能になったことで、最終製品であるインテリアを販売する有名家具店様からの評価も高まったとのこと。お客様からも「髙橋さんに相談して本当によかった!」と、嬉しいお言葉が届いたようです。

超小物鋳物×小ロットでも、
まずはお話ししたい

今回のケースを経て髙橋は、マツバラがお役に立てるお客様と、もっとたくさん繋がっていきたいと改めて感じたそうです。

「『髙橋さんに相談してよかった』という言葉は、今も自分の大きな支えになっています。お問合せくださる方の中には『超小物だし、小ロットだしで申し訳ない…』と恐縮される方もいらっしゃいますが、むしろ大歓迎ですね。そういう段階からお客様のビジネスをお手伝いし、大きく成功していただくのが僕らの仕事。気軽に自社以外にご紹介できるパートナーさんもたくさんありますから、FC鋳物や超小物鋳物以外のご相談でも、まずは気軽にご連絡いただければと思います!(髙橋)」

まだ見ぬ出会いにワクワクする、若き係長。笑顔が似合う彼の元には、今後も多くの依頼が舞い込みそうです。

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