小ロットから量産まで。マツバラなら鋳物を一貫鋳造

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小ロットから量産まで。
マツバラなら鋳物を一貫鋳造

鋳鉄鋳物の専業メーカーである、株式会社マツバラ。その強みの一つが、小ロット鋳造への対応力です。国内の鋳物工場の多くが、試作か量産のいずれかに特化していく流れの中、マツバラは数個単位の鋳造・試作から、長期ニーズに基づく数万個規模の量産まで、幅広い依頼をカバーしています。実はこれには、ある理由が――。今回はその詳細を、代表取締役社長・松原 弘和の言葉を交えてお届けします。

小ロットと量産、
両方できる鋳物工場が少ない理由

国内の鋳物工場数は、1990年から2020年までの間に、ほぼ半減したという報告があります(『素形材年鑑』(経産省:工業統計表)および 経済センサス 活動調査結果より)。多くの鋳物工場は “世界最適調達” の普及や、生産コスト高騰・為替相場の変動と、それにより高まる経営合理化の声を受けて、「試作・小ロット専業」もしくは「量産専業」となる道を選びました。そしてその過程では、生産設備の導入による自動化と同時に、省人化、つまり人員削減が、多くの中小企業でおこなわれてきました。

「端的にお伝えすると、それを頑としてやってこなかったのがマツバラなんです。我々の根底にあるのは、“自社を選んでくれた仲間を絶対に裏切らない” という、人間中心主義の考え方。雇用を守り、働く人を活かすという大原則があったからこそ、手注湯による試作・小ロット生産も、注湯機による量産も維持してきました。そしてこの方針は、今後も不変です(松原)」

実際、マツバラの従業員定着率は、雇用形態を問わず高い水準をキープしています。最近では海外出身のスタッフがこの社風を気に入り、同じルーツを持つ友人を誘い、入社に至ったケースも生まれています。

セグメント型・ハーフ型で、
鋳物を小ロットから生産

試作・小ロットラインと量産ライン。その両方を持ち合わせていることで、お客様のビジネスへの貢献性も高められていると松原は語ります。

「一番のポイントは、社内で金型を転用できるという点です。試作フェーズと量産フェーズで生産工場を変えると、その間に金型の再制作や調整が必要となり、納入開始までのリードタイムはどうしても延びてしまいます。しかし業界によってはその数日間で、競合企業がプロジェクトを奪っていってしまうこともある。そういったシビアなビジネスに挑まれるお客様とも、私たちは長年お取引をさせていただいているんです(松原)」

選ばれるサプライヤーとしてマツバラが挑んできたのは、試作と量産の間の “つなぎ目” をスムーズにしていくこと。そして、その実現に向け確立してきたのが、自社のラインをフル活用し、型のサイズを変えながら一貫生産をおこなうという手法でした。これは、試作段階では手注湯や、金型の一部を共用しての『セグメント型』で極少量生産をおこない、納入先様の評価をクリアしたら『ハーフ型』での少量生産、そして納入要請が増えたら『フル型』での大量生産と、プロジェクトのフェーズに応じて型を大きくしていくというもの。まさに試作と量産、両方に対応できるラインを保有し、お客様のニーズに応えてきたからこそ提供できる価値と言えます。

早急な増産が必要な際のスピード対応にも、一時的に生産量を減らしたい場合にも便利だと思います。ビジネスには波がつきもの。いい時も厳しい時も、長くお付き合いいただけるパートナーでありたいですね(松原)」

小ロットだけでも歓迎。
鋳物のことならマツバラへ

鋳鉄鋳物の生産なら、小ロットから量産まで対応できるマツバラ。だからこそ、鋳物メーカーを探している購買担当者さんにはお伝えしたいことがあると、松原は話します。

「我々をフルにご活用いただけるよう、是非プロジェクトの上流段階から携わらせていただきたいと思っています。鋳鉄鋳物専業メーカーだからこそできる素材図の工夫や、後工程の負荷削減に繋がるアイデアの共有なども、きっとあるはず。詳細が詰め切れていないご相談でも、まずはお寄せいただけますと嬉しいです(松原)」

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